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			 あれから3年が経った。それでも浜人は、海に戻ってきた。ときには照りつける太陽の下で、ときには早朝の寒空の下で、黙々と作業に打ち込む彼らの姿を目にすると、不思議とさえ思えた。あれほどまでに街を破壊し尽くした海に、なぜ人はまた向き合おうとするのだろう?この惨事を目の当たりにしても、なぜまた海と共に生きようとするのだろう。私はどうしてもその答えを知りたくなった。
			
			 海へ。船上でシャッターを切る日々が始まった。
			
フォトジャーナリスト安田菜津紀
 
			
			
			1987年神奈川県生まれ。
			studio AFTERMODE所属フォトジャーナリスト。
			16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、カンボジアを中心に、南東アジア、中東、アフリカ、日本国内で貧困や災害の取材を進める。
			東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。
			2012年、「HIVと共に生まれる?ウガンダのエイズ孤児たち」で第8回名取洋之助写真賞受賞。
			共著に「アジア×カメラ「正解」のない旅へ」(第三書館)、「ファインダー越しの3.11」(原書房)。
			上智大学卒。
			
主催:ギャラリーバーン 後援:下野新聞社 協力:studio AFTERMODE
			■…定休日・臨時休業日(祝日は休まず営業いたします。)
			■…安田菜津紀写真展「それでも海で」
			
			
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